臨床工学技士になる為に1年で辞めた仕事で得たもの

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今私は、臨床工学技士という仕事をしています。

病院のなかで、生命維持管理装置と呼ばれる機械を操作する仕事です。最近では、新型肺炎の救命で人工呼吸器やECMOという治療を行う上で装置の管理をする専門職として、テレビで取りあげられたりしました。

私は臨床工学技士の仕事は10年以上続けています。この仕事をする前、私は一般企業で1年間正社員として働きました。

ここでは臨床工学技士として働いた経験ではなく、1年間で辞めた会社で学んだこと、会社を辞めた経験についてまとめました。

この記事が役に立つ人

  • 就職後今の仕事に疑問を持っている人
  • 転職を考えているいる人
目次

あまりにもイメージと異なる仕事に就くと涙が出るが1か月で思考停止

2000年前後の就職氷河期を乗り越え、中小規模の製造業の会社に技術職として就職した私。

あの時期に新規採用を募集していたのだらか、会社としては頑張っていたのだろうと思います。

本社を含め3つ工場を持つ製造業で従業員は200人くらいの会社でした。

新卒で企業に就職したあと、新入社員に待ち受けているのは1週間程度の研修期間です。会議室で名刺の渡し方や、電話応対の研修をしたり、取引先への見学を含めて挨拶に行くという日々が1週間続きました。

同期は5人いて2人は文系卒の営業職、3人は理系卒の技術職として入社しました。

製造部署へ配属

私は製品の開発や、改良をやりたいと思っていました。

配属先で待っていた仕事は、完成した製品をパレットというフォークリフトに載せるための板に並べたり、製品を段ボールに詰めるという仕事内容でした。

いわゆる工場の中の歯車の一つに私はなりました。

 毎日ベルトコンベアーに流れてくる製品を目視で選別して、箱詰めする繰り返し。

始めはベルトコンベアーのスピードについていけなくて、ラインを止めてしまったり、色合いの選別が曖昧なところの区別を間違えてパートのおばちゃんに怒られたり・・・

重い製品を運ぶ力仕事で筋肉痛になったりと・・・

慣れと共に涙が・・・

自分は何でこんなことをしているのだろう?と疑問に思いながら2週間くらいで徐々に仕事に慣れてきました。

慣れてきたころに、急に空しくなってしました。

私の配属部署にその当時5年目となる先輩がいました。

私と同じ大学を卒業した方です。

入社して数か月の私と同じ仕事をその先輩はしていました。

私の5年後はこうなんだ・・・

10年後は?20年後は?と考えた時、さらに上の上司を見た時に、このまま詰まらないと思いながら何十年も仕事をしていくのだろうか?

そして、この仕事でどんなスキルが身に付くのだろうか?と考えるようになり、気がつくと自宅で涙を流していました。

何をしているのだろうか・・・?

恐ろしい思考停止

しかし、不思議なことに1か月ほどすると、仕事中何も考えなくなりました。

思考停止状態です。

仕事中楽になりました。

思考停止して働き、プライベートの時間を大切にする。

そういう人生も良いと思います。

私の場合、人生の時間の大半を消費することになる仕事を思考停止して過ごしたくありませんでした。

工場勤務で私が満たされなかった大きな理由の一つに、自分の仕事が人の役に立っているという実感が持てないという事と、人から感謝されることがないということです。

承認欲求の塊のような若者だったのですね、私は。

人から感謝されたいという想いと、工学部大学で学んだ経験を活かしたいという想いから、医療現場で工学の知識が役立つ職種、臨床工学技士を目指すことにしました。

新入社員として就職して4か月目の事でした。

はっきりとした、きっかけは有りません。

思考停止して仕事をしていく中で、これが当たり前になってしまってはいけない、という恐怖は有りました。

会社というのは社会の縮図

大学を卒業するまでは、接する人と言うのは、同年代がほとんどです。

学校の先生やアルバイト先の社員の人は確かに自分より1周り以上年上の人もいましたが、学生と先生、アルバイトと社員、と言うように立っている土俵が違います。

就職して、自分も社員として周りの大人たちと同じ土俵に立った時、残念な大人が意外と多かったことに驚きました。

  • 給料は、キャバクラ、パチンコ、風俗へ使ってしまい、借金をしている人。
  • 毎日飲み歩いていて、よく体調不良で仕事を休む人。
  • いつも誰かの悪口ばかり言っているパートのおばちゃん。

逆に尊敬できる人も何人かいました。

  • 寡黙でぱっと見怖いけれど、良い製品を作ろうと、工場の製造工程や人員配置を工夫していた上司。
  • 別の部署の上司で、わりと若い人でしたがリーダーシップをとり、若手から尊敬されている先輩。

一つの工場の中で実にいろいろな大人がいました。

自分が同じ大人の一人として仲間入りすることで、見えてきたことです。

 尊敬できる人と残念な人と違いは

  • 尊敬できる人:信念をもって自分の仕事をしている
  • 残念な人:思考停止して仕事をしている

このまま、この会社にいては思考停止に陥りそうな自分に

「考えることをやめたら終わりだ!」

と奮い立たせて、転職を決意しました。

転職を本気で考えた時とるべき行動

転職を考えたら、会社を辞めるプランを考えることが大切です。

仕事を辞める日にちを決めます

逆算して準備を進めます

法律上は2週間前までに退職届を出せば問題ありませんが、業務の引き継ぎ等を考えると、1か月前には退職届は出すのが常識です。

3月末で辞めると決めたら、前年の9月くらいから行動に移すべきです。

準備は早い方が良いです。

転職というのは人生の一大イベントです。よっぽどのブラック企業でないのなら、十分考えて準備を進めることを私はお勧めします。

途中で気持ちが変わるようならば、転職への気持ちはそれまでなのかもしれません。

私の場合は9月から臨床工学技士の養成校選びをはじめ、受験勉強の準備を始めました。そして気持ちがブレることなく受験に合格し、2月の始めに上司に退職する旨を伝えました。

上司からは、退職を考え直すよう説得されましたが、すでに養成校に入学金を払い込み積みであったため、自分の将来やりたいことを説明し、穏便に退職することができました。

まとめ

 私にとっての初めての社会人生活は1年でいったん終わりました。

1年の社会人生活で得たスキルというのは、フォークリフトの運転とアーク溶接が出来るようになったことと、思考停止して働いていると、社会の底辺まで落ちてしまうリスクがあるということでした。

終身雇用の時代は終わったといわれますが、そう簡単に転職が出来るわけではありません。

どうしても今の職場を変えたいという場合、例えばブラック企業だったり、私の場合だと、勤務自体はブラックではありませんでしたが、思考停止が私には耐えられませんでした。

この記事を読んでいるあなたがもし転職を考えているなら、私の体験談が何か役に立たば幸いです。

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この記事を書いた人

こんにちは!らいん工学技士です。
今は臨床工学技士をしています。昔は工場のライン工をやっていました。
毎日ベルコンベアーで流れてくる外装タイルの色分けしたり、箱詰めしたりしていました。
この仕事やべぇって!と思い、医療の世界に飛び込みました。
ライン工から臨床工学技士へ。それが私「らいん工学技士」。

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