こんにちは、らいん工学技士です。
私は工学部大学を卒業後→一般企業に就職→臨床工学技士養成校入学→卒業後病院勤務17年(本記事作成時)という経歴がある社会人経験者CE(Clinical Engineer)です。
病院見学というと専門学校なら3年、大学なら4年次に就職希望先の見学に行くものというイメージがあります。それ以外に臨床工学技士を目指す学生が病院を実際に目にするのは、通常3年次に経験する臨床実習です。
私はあえて2年次に病院見学をすることを強くお勧めします。
3年制専門学校でも4年制大学でも同様です。
なぜ2年次に病院見学にいくの?
まだ習っていない事ばかりだから不安
このあたりの疑問にお答えします。
臨床工学技士養成校の2年次に病院見学をすべき理由は
- 2年次は中だるみしやすい
- 見学に続いて自主実習のチャンス
- 就職活動の時にプラスになる
2年次は中だるみしやすい
中二病という言葉は知っていると思います。中学2年生頃の思春期に見られる、背伸びしがちな言動の事を言います。
私自身中学2年のころ、ダイの大冒険というドラゴンクエストとそれにまつわるマンガにはまっていて、自分は勇者だと本気で信じていたという中二病の既往歴を持っています。
毎日剣と魔法の練習に励んでいました・・・
それはさておき、中学2年、高校2年、大学・専門学校2年は中だるみしやすいのです。
1年は環境が変わったばかりで必死だし、3年は進学や就職が目の前に迫っているので大変な年になります。2年が学生生活を謳歌できる学年であると同時に、どうしてもだらけてしまう学年でもあるのです。
何か趣味に没頭するとか、アルバイトを頑張るとかもいいのですが、せっかく臨床工学技士を目指して進学したなら、2年次に病院見学をすることをお勧めします。
養成校2年次の状況ってこんな感じだと思います。
- 学校生活に慣れて、それなりに余裕が出てくる
- 2年次以降の勉強のモチベーションにつながる
- まだ学習していない内容を目にすることで、学校で習ったときにイメージが湧きやすい
私は2年の夏休み前に2施設病院見学を直接電話アポイントメントを見学させてもらいました。
ここで重要なのは、見学は1人で行くことです。
友達と一緒の方が当然心強いですが、1人の方が断然メリットが多いのです。
まず、部署責任者に顔と名前を覚えてもらえる可能性が高いということ。これが2人だと、見学の説明を任されたスタッフは「何か2人の子が見学に来た」という記憶しか残らないでしょう。
病院見学は1人で行くことをお勧めします。特に将来自分が就職したいと考えている施設の見学にいくならなおさら事です。
私が見学に行ったのは自宅から近い中規模病院(こちら透析の見学をさせてもらいました)と自宅から1時間30分くらいの距離にある3次救急を行っている大規模病院です。(こちらの施設はICU、ME機器管理室を見学させていただきました)
2年の夏までに養成校で習う内容は基礎的なところが多く、見学に行っても正直分からないことだらけでした。
この分からないことだらけという状況がとても大事なのです。
養成校ではどうしても学ぶ姿勢が受け身になりがちです。
病院見学をして現場の様子を目にすることで、受け身から脱却して能動的に勉強に取り組むことが出来るようになります。
見学に続いて自主実習のチャンス
もしあなたが見学に行くところまで実現したのなら、是非もうワンステップ上の事を実行してほしいと思います。
それは、2~3週間程度実習をさせてもらえないか聞いてみるという事です。
先ほどから見学に行くべきと話してきましたが、結局のところ1日見ただけでは業務の流れとかはあまり良く分からないというのが実情です。
私の場合は、自宅近くの中規模病院で夏休み中雑用をさせてもらいながら、3週間実習をさせていただきました。
実習と言ってもほとんど見学です。透析の開始操作や返血操作の見学をしながらひたすらメモを取ったり、患者さんと話をしていました。その当時透析歴30年という患者さんが昔の透析は大変だったという話をしていたのをよく覚えています。
たまに、施設の臨床工学技士さんから講義を受けたり、調べものをするように言われてナースステーション内の参考書を見ながらレポートを書いたりしました。
通常の臨床実習の緩い版のような内容でしたが、2年の夏時点の私の知識では分からないことだらけでした。
とにかく新鮮な経験だったのを覚えています。
これは私が学生だった20年くらい前の話で今のご時勢では難しい事なのかもしれません。
病院や部署責任者の判断で実習ができないという返事をもらった場合、その雰囲気にもよりますが・・・(明らかに迷惑そうならやめましょう)もう2~3日日勤帯の就業時間の見学を申し出てみると良いです。
私は今では採用する職員の評価をする立場の一人になりましたが、熱意のある若者を嫌う上司はいないものです。
就職活動の時にプラスになる
2年次という早い時期に病院見学をする事は就職活動の時もプラスになります。
一番理想の流れは、
病院見学をする→自主実習をさせてもらう→その病院の採用試験を受ける→採用
この流れで行けたらいいですね。
現実は、病院見学をさせてもらえる病院はいくつかあるとは思いますが、自主実習をさせてもらえる病院はなかなか見つからないかもしれません。
しかも、その病院があなたが卒業する年に求人募集をするかどうかは分かりません・・・ときたもんだ。
それでも、ワンチャンあるかもしれないので就職したい病院があるのなら2年次に病院見学をすることをお勧めします。
1年次にME2種を合格しておく
先ほどから、2年の夏休み見学とか実習と話していますが、9月に第2種ME技術実力検定試験があります。臨床工学技士養成校の学生の多くが受験する試験です。
9月に試験があるので、夏休みに実習をするというと、勉強時間が確保できなくなる可能性があります。
この問題を解決するには
1年次に第2種ME技術実力検定試験に合格しておくことです。
そうすることで、2年の夏休みは基本的にフリーになります。
私の場合は、1年次にME2種を合格し、2年次の6月にME1種に合格しました。
2年の夏休みは何か挑戦することを求めて、病院見学、病院実習へと漕ぎつけたのです。
分からない事ばかりでもいい
先ほども話しましたが、私は臨床工学技士養成校の1年次にME2種、2年次にME1種に合格しました。養成校の成績も学費免除に選ばれるほど、自分でいうのもなんですが優秀でした。
ところが、2年の夏時点の知識は病院では全く通用しないものだと痛感しました。
ME2種、ME1種の内容も病院の実務では、はっきり言って役に立ちません。(受験して合格することの意義はあります)
分からなくて当然なのです。
- 分からなかったらメモをする
- 分からなかったとにかく質問をする
- 分からなかったら調べる
これが大切なのです。
まとめ
以上臨床工学技士養成校在学2年次に病院見学をすべき理由と、私の経験談について話しました。
学校の後ろ盾なしで病院見学をしたり、実習をさせてもらう交渉をするのは、かなり抵抗があることではないでしょうか?
だからこそやる意義があるのです。
みんながやっていることに、価値はないのです。みんながやらないことにやる価値が生まれるのです。
もし見学や、実習を断られても気を落とすことはありません。交渉をした経験が自分の財産になります。
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